留美が来た頃

2010年09月29日 20:37

IMG_1401 (2)

留美が我が家に来た頃、お兄ちゃんは小学6年の夏だった。
普通なら毎日友達と遊びまわる年頃なのに
中学受験を控えていたので、ひたすら塾通いだった。
テキストでパンパンになった10キロ以上はあるリュックとお弁当を持って
朝7時には家を出て電車に乗って塾へ。帰宅は夜の7時。
短時間で夕食とお風呂をすませると、たっぷりの宿題が待っている。
そんな過酷な生活がかわいそうで何度も
「受験やめてもいいんだよ」と言ったが
塾で洗脳されてしまったからか
「絶対やめない!!」と言い張った。

幼い頃から人の話を全く聞かないし、理解力も弱く更に個性的な性格のお兄ちゃんが
塾に入った頃の偏差値は30台で、どの私立中学も絶望的だった。
受験間際の秋の模試の国語で、偏差値29という結果を見た時は
偏差値に30台があるだけでびっくりしていたのに
更に低い20台って。。。。と、言葉も出なかった。

「テストの点数が悪かった」とか
「塾の先生に怒られた」とか
いろいろなことでお兄ちゃんはよく泣いていた。
床に転がって鼻水と涙でぐちゃぐちゃの顔で泣いていると
いつも留美はお兄ちゃんの顔をペロペロなめてくれた。

一度、いつものように留美がお兄ちゃんの顔の上に乗っていると
お兄ちゃんが「ギャーーー」と叫んだ。
「涙と鼻水で床が濡れていると思ったら、留美がオシッコちびった~」

留美の存在に、とても癒されていたあの頃のお兄ちゃんだった。


最新記事